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入れ歯治療の思い出

■「もう一度、おいしく噛んで食べるという喜びをとりもどしたい」

大西歯科には、全国から患者さんがいらっしゃいます。
そのなかでも、印象深かった思い出は、入れ歯治療のために、2年間、兵庫県から毎週通ってこられた80代の男性・Sさんでした。

Sさんは、義歯があわず、痛みや違和感で食事に苦労されてきたそうで、多くの歯科医院をまわったのち、娘さんのご紹介で当院にたどりつかれたとのことでした。ご高齢のお体で、当院へ通われるだけでも大変なご負担です。
一度は治療を遠慮しようと考えましたが、Sさんの

「もう一度、おいしく噛んで食べるという人生の喜びをとりもどしたい」

というお言葉に大変感銘をうけて、治療をお引き受けすることになりました。
Sさんは、企業の会長として活躍されていたそうですが、引退後は、すっかり物静かになって、ぼんやり過ごすことが増えたそうです。目つきも話し方もうつろで、いつも眠そうなご様子。

私は、Sさんの若い頃のお写真をお借りしました。歯がなくなったことで、ずいぶん顎の位置が変わり、顔つきもゆがんで変化していました。そこで、若い頃のお顔を参考に、噛み合せを修正し、入れ歯治療を施しました。

すると、まず、噛み合せの調節によって、目つきに変化がおきました。ゆがんだ噛み合せによってそれまで圧迫されていた血流が解放され、頭部や脳への血行がよくなり、カッと見開いた強い印象の瞳になったのです。

治療の過程がすすむにつれて、Sさんの表情はいきいきと変化し、話し方もハキハキとしていきました。その後、Sさんのご家族からこんなご連絡がありました。
「先生、せっかく丸くなって安心していたのに、昔の怖いおじいちゃんに戻ってしまったじゃないですか!」
なんだか申し訳けないような…でも、やはり、うれしかったですね。

その後、ますますお元気になられ、なんと、会社へ足を運ぶようにもなられたそうです。人生の生きがいを取りもどすお手伝いができて、本当に大きな幸せを感じさせていただきました。また、Sさんの、人生に対する姿勢から、多くのことを学ばせていただきました。

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